そもそも発達障害とは?種類と症状、相談や診断の方法は?

公開日:2023/01/15  最終更新日:2022/12/19

発達障害は、昔から身近にありながら社会に認知されていない障害でしたが、2005年に「発達障害者支援法」が施行されてから少しずつ社会全体の理解が進んできました。とはいえ、発達障害について的確な説明ができる方はまだまだ少ないでしょう。本記事では発達障害の種類や症状といった基本的な内容と、相談先や診断方法について解説します。

発達障害とは?

発達障害とは、端的に言えば生まれつきの特性であり、先天的な脳の働き方の違いによって、発達にかたよりが出ることで生じる障害をいいます。

発達障害は発達障害者支援法において定義されており、その定義は「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」とされています。

外見から発達障害と見分けることは困難なため、その行動や態度から自分勝手な人、変わった人、困った人などと誤解されることもあるのが実状です。このような誤解により、発達障害のある方は社会生活において、さまざまな困難にさらされることがあります。

周囲の人が発達障害を理解することで、本人の力を活かし、日常生活を過ごしやすくすることもできます。

発達障害の種類と症状

上述の発達障害の定義における「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害」は、2013年より自閉スペクトラム症(ASD)としてまとめて表現するようになっています。

このため、発達障害の症状は大きく3つに分類できます。自閉スペクトラム症、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)の3つです。それぞれの症状は次のとおりです。

自閉スペクトラム症

自閉スペクトラム症のおもな特徴は、言葉の発達が遅れる、会話が成立しないといった形で表れる言語やコミュニケーションの障害です。他者と感情を共有することが苦手なため、対人関係において困難を伴うことが多くなります。また、関心をもつ対象が限定される、こだわりが強い、感覚が過敏または鈍感といった症状が認められる場合もあります。

自閉スペクトラム症の人は、100人に1人の頻度と報告されており、男性の発生頻度は女性の約4倍です。また、70%以上の人が1つの精神疾患を持っており、2つ以上の精神疾患を持っている人は、40%以上だといわれています。

学習障害(限局性学習症)

学習障害とは、全般的な知的発達には遅れがないものの、聞く、話す、読む、書くといった一部の能力に困難を生じる障害です。学習障害には3つのタイプがあり、読字の障害を伴うタイプ(ディスレクシア)、書字表出の障害を伴うタイプ(ディスグラフィア)、算数の障害を伴うタイプ(ディスカリキュリア)に分類されます。

なお、小児期に生じる特異な読み書き障害は、発達性ディスレクシアと呼ばれます。発達性ディスレクシアの場合、読む能力とともに書く能力も劣っているのが通常です。発達性ディスレクシアの発生頻度は、アルファベットを言語に使用する国々で3~12%と報告されています。

注意欠陥多動性障害

注意欠陥多動性障害では、その名称のとおり集中力がない、じっとしていられない、衝動的に行動する、といった症状が見られます。その特性上、忘れ物をしたり、予定を忘れたりすることが多いため叱責を受けやすく、自信をなくして自分を追い詰めてしまう場合もあります。

注意欠陥多動性障害を持つ子どもは、家庭と学校生活の双方で困難を生じるため、その治療は子どもの心の発達をサポートするうえで非常に重要です。注意欠陥多動性障害の有病率は、学齢期の子どもの3~7%程度だと考えられています。

発達障害について相談できる機関

発達障害がある場合、早めに気付いて適切なサポートをすることで、より自分らしく生きていけます。発達障害を疑う症状が認められるときなど、発達障害について心配なことがある場合は、発達障害者支援センターに相談するとよいでしょう。

発達障害者支援センターは、発達障害がある人に対する、総合的な支援を目的とした専門機関です。日常生活に関する相談支援のほか、医療、福祉、教育などにおいて関係機関と連携を図って支援を提供しています。

発達障害の診断方法

発達障害は先天的な脳機能障害が原因とされていますが、詳細なメカニズムは解明されていません。このため、血液検査や遺伝子検査などの生理学的な検査では学習障害の診断はできず、実際に表れている症状の観察や問診によって診断します。発達障害の診断は、アメリカ精神医学会(APA)が発表した診断基準であるDSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)などの基準に従って行います。

また、発達障害は3つの分類から1つだけの障害が生じるとは限りません。他の障害が併存している場合もあるため、併存症の有無を調べるための検査を行うこともあります。知的障害が疑われる場合は知能検査、てんかんが疑われる場合は脳波検査など、観察や問診をもとに必要と考えられる検査が選択されます。

まとめ

発達障害の種類・症状および相談先や診断方法についての解説でした。発達障害は本人の性格の問題でもなければ、しつけや教育の問題でもありません。生まれつきの脳機能の障害によるものであり、本人も苦しんでいるのです。

発達障害の原因と症状を理解できれば、その行動に対する怒りや不安が抑えられ、お互いにとってより良い関係が築けるのではないでしょうか。

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