発達障害を持っている人の割合は?

公開日:2023/03/15  最終更新日:2023/01/30

児童

近年、「発達障害」という言葉をよく耳にするようになりました。子どものころの比較的単純な交友関係の中では問題にならなかったものが、大人になって複雑なコミュニケーションを必要とする社会の中で「困りごと」として顕著になることもあるようです。この記事では発達障害を持っている人の割合や現状、今行われるべき支援について解説します。

発達障害を持っている人の割合は?

発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達のアンバランスさによって、社会生活が困難になる障害の総称です。集団生活の規律が確立されてきたことによって、規律からはみ出す行動が目立つようになった結果「発達障害」という障害がクローズアップされるようになったと考えられます。

平成24年度に行われた文部科学省の調査によると、通常の学級に通う児童生徒のうち、発達障害を持っていると考えられる子どもの割合は、全体の6.5%に上っています。さらに2019年の調査の結果では、発達障害を持っているとされる児童生徒の数が10年前に比べて約4倍という結果になりました。

こういった結果を踏まえ、文部科学省では通常の学級における特別な教育的支援について、施策と教育のあり方を検討しています。

発達障害の原因

発達障害の原因については、遺伝的な要因があるという説が有力ではありますが、まだ完全に特定されたわけではありません。生まれつきの脳機能の働きの違いにより、幼少時から行動や情緒の面に特徴がある状態になります。しかし、後天的な環境やストレスが引き金になることもあるといわれており、すべてが遺伝によるものともいい切れません。

遺伝的な要因とその後の環境が相互に影響しあうことで症状が現れるというのが、現在、もっともいわれていることです。親の「しつけ」「育て方」「愛情不足」などは、発達障害の原因という意味では医学的に否定されています。

発達障害の症状

発達障害の特性自体は、幼少時から見られることが多いものの、子どものころの比較的簡単なコミュニケーションの中では大きな問題にならない場合も多く見られます。最近では、大人になってからの複雑な人間関係やコミュニケーションの中で問題が生じ「大人の発達障害」として気づくことも増えているのです。

生活や対人関係で問題となる発達障害には、以下のような特性があります。症状の程度はひとそれぞれで、さまざまな症状が重なって見られる場合もあるでしょう。

ASD

対人関係が苦手だったり、興味や関心が限定されたり、特定の行動を繰り返すなどのこだわりが強い状態が顕著です。

ADHD

注意欠如、多動性、衝動性が主な症状で、集中力が続かない、落ち着きがない、衝動的な行動にでやすいなどの状態が見られます。

学習障害(LD)

知的発達に遅れはないものの、読み書きや計算など特定分野の学習が苦手という症状が見られます。読字障害、書字表出障害、算数障害の3タイプがあります。

発達障害を持つ方に対する適切な支援とは?

発達障害を持つ方に対する支援として、一番必要なことは「正しい理解」をすることだといわれています。正しい理解がないと、発達障害の症状はときに「怠けている」「サボっている」「扱いにくい」として差別や排除に向かってしまうこともあるのです。

医学的、脳科学的に正しい知識を得たうえで、適切に支援することが求められています。現在行われている支援には以下のような方法があるので、ご紹介していきましょう。

環境調整

特性に合わせた物理的な工夫と周囲の協力で困りごとを減らしたり、発生しにくくなったりするような環境を整えることです。個人が誰でもできる支援の方法といえます。

カウンセリング(認知行動療法)

専門家との対話やアドバイスで、自身の障害とその特性への理解を深め、解決策を探る方法です。トラウマなど後天的な要因がある場合、この療法が効果を発揮することもあるといわれています。

SST(ソーシャルスキルトレーニング)

発達障害を持つ方が他者とのコミュニケーションや円滑な人間関係を送る技術を習得するトレーニングです。健康や日常的な生活面へのサポート、運動や感覚の発達をうながすトレーニング、対人関係を円滑にするための会話やコミュニケーションスキルを習得するサポートなどを行います。児童発達支援施設などで、計画的に行われているものです。

薬物療法

発達障害の特定の症状に対しては、特定の薬が効果を発揮することがあるといわれています。そのため、病院で診断の結果によっては、薬物療法を行うこともあるのです

まとめ

発達障害を持つ方の数は、年々増加傾向にあるといわれています。発達障害を特別なことではなく、脳の特性の違いと受け止めていくためには正しい理解と適切な支援が必要不可欠です。通常学級の生徒の中にも一定数、発達障害を持つ児童生徒がいるという調査結果も出ています。今後は発達障害を持つ方の受け入れ先や支援の窓口へのニーズが、今以上に増していくのではないでしょうか。

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